家づくりではできるだけ理想的な家に住みたいと思うのが自然です。
憧れのマイホームでの生活をよりよいものにするためにあれこれとプランニングに頭をひねりますが、
どんな家がいい家なのかは人によって異なります。
広いリビングがいい人もいればたくさんの部屋がほしいという人もいます。
広い庭を希望する人もいれば収納がたくさん欲しいという人もいます。
追い求めればきりがない家づくりですが、限られた条件の中でできるだけ理想に近づけるにはどうすればいいのでしょうか。
今回は、理想の家を実現するために抑えておきたい家づくりのポイントを3つ紹介します。
誰のための家なのか
家とは住む人のためにあるものです。
快適で安全な生活を実現する事こそ家づくりの本質ですが、
その家に住むのが一人でない場合はそれぞれ求める快適性や利便性は異なります。
誰のための家なのか、家族全員が快適に感じられるのが理想ですが、
予算や面積に限りがあることを考えると計画段階で家づくりの目標をきちんと定めておくことが肝心です。
家づくりで多いのは夫婦と子どものいわゆる核家族世帯です。
このような家族形態では子どもの成長を織り込んだ家づくりが基本となります。
子どもが小さいうちは家族全員で過ごせるリビングや一緒に遊べる庭スペースが重宝されますが、
子どもが成長した後のことも考えておかないと数年後に使いづらさに直面することになります。
広めのリビングに仕切りを追加して子供部屋を作れるようにしておくなど、
やがてくるライフスタイルの変化に合わせた柔軟な家づくりが家族の幸せにつながります。
高齢者がメインで生活する住宅の家づくりではバリアフリーやユニバーサルデザインなど
年齡を重ねてからでも無理なく暮らせる工夫が求められますし、
将来的に自宅を改装してお店をやりたいという希望をお持ちなら店舗スペースに改装可能なガレージを儲けておくなど
追加負担を抑えて希望を叶えられるよう家づくりの段階で計画しておく必要があります。
誰のための家なのかを追求するということは家族にとっての幸せとは何かを考えることにほかなりません。
住む人全員が快適に暮らせる家をめざし上手に希望を取り入れてください。
コストと性能のバランスを考える
家づくりでよくある失敗が理想を追い求めるあまりあれもこれもと注文が増えてしまったことによる予算オーバーです。
家づくりでは最初から予算内で計画できる事のほうが少なく、
大抵の場合は予算を超過した初期案から削る箇所や増やす箇所を
あれこれ検討して最終的なプランが決定するのが一般的です。重要なポイントとなるのがコストと予算のバランスです。
家づくりにかかる費用は高額なものから安価なものまでさまざまです。
全ての希望が通せるだけの十分な予算があるのが理想ですが、そうでないなら支払う費用に見合うだけの価値があるのか、
コストパフォーマンスをきちんと比較して検討する必要があります。
間取りや設備、塗料や外構など欲を出せばキリがありません。ここだけはお金をかけたいこだわりの箇所と
妥協しても問題のない箇所をそれぞれ洗い出しコストと性能のバランスを考えて予算配分を決めてください。
生活しやすさを大切に
図面や書類が中心となる家づくりではどうしてもデザインや見た目が重視されがちです。
おしゃれな家での生活は心躍る素晴らしいものではありますが、住宅が実用品であることを忘れてはいけません。
住宅とは生活するための空間であり実用のための道具でもあります。
どんなに見た目が良くても使いにくければ快適な生活は望めません。住宅設計ではデザイン性だけでなく動線や空調、
メンテンナンス性など生活しやすさに直結する実用性の観点を積極的に取り入れてください。
やすらぎの場である自宅が生活しにくく、不便で帰る気分になれないようでは本末転倒です。
憧れのイメージと現実的な生活しやすさとをすり合わせることが家づくりの成功につながります。
まとめ
憧れだけの家づくりは失敗のもとです。その家で生活することを考えて
地に足の着いたプランニングをすることが成功のポイントになります。